・ある日突然難聴が起きる、原因不明の病気です。約90%の方に耳鳴り、60%の方に耳がつまった感じ(耳閉感)、30%の方にめまいを伴います。
・適切な治療で1/3の方が完治、1/3の方が改善、1/3の方が改善もしないといわれています。残念ながら、初診時にどの経過をたどるか予測はできません。
・めまいを伴ったり、難聴の程度が強かったり、より高齢の方は改善が難しいといわれています。早期治療にて治る確率が上がるとも言われています。
□(程度が軽い方は)、ステロイドホルモン剤(プレドニン)、脳循環改善薬(アデホス)、ビタミンB12製剤(メチコバール)の内服を行います。
※プレドニン:神経麻痺(神経のむくみが原因と言われています)を改善します。
アデホス:耳の奥(内耳)のの血流を良くすると言われています。
メチコバール:内耳に有効なビタミン製剤と言われています。
ステロイド剤は、よく副作用が問題となる薬ですが、ここでの量・期間ではまず副作用の心配はありません。ただし、糖尿病やB型肝炎をお持ちの方は、その病気が悪化する可能性がありますので、必ず申告願います。また、徐々に服用量を減らしていく必要がありますので、決してご自分の判断では中止しないでください。
□(程度が重い方は)、入院点滴治療をお勧めします(ご希望の耳鼻咽喉科のある病院施設様へご紹介させて頂きます)。
・発症から期間が経ってしまうと、中々改善が望めない病気です。早期発見・早期治療にご協力ください。
・反対側の耳も突発性難聴になってしまう確率は、極めて低いと言われています。
・症状がなければ治っている可能性が高いですが、薬は途中でやめずに最後まで服用してください。
・お薬がなくなる日に必ず再診して下さい。