みみの困りごと

[鼓膜チューブ留置術(大人)]

・滲出性(しんしゅつせい)中耳炎や、急性中耳炎を繰り返してしまうとき(=反復性中耳炎)に行うものです。鼓膜に穴をあけ、数ミリのチューブを挿入する処置です。
・人工的に鼓膜に穴が開き続いた状態にし、中耳(鼓膜の奥の空間)に空気を通すことで、乾燥状態をつくり、耳の換気を改善させます。チューブはとても小さいので、鼓膜に穴が開いた状態でも聞こえが悪くなることはなく、むしろ良くなります(聞こえの改善度は人によって異なります)。
・基本的に挿入したチューブは自然に抜けてくるまで入れておきます。1~2年で抜けてくることが多いです。一方で人には異物を押し出す力もあります。そのため、予定よりも早く抜けてしまうこともあります。
・チューブが取れれば、多くの場合穴は自然にふさがります。しかし、中には穴が残ってしまう方もわずかですがいらっしゃいます(100人に2~3人ほど)。その際は穴をふさぐ処置や手術をお勧めする場合もあります。

以後注意して頂きたいこと

・当日は、入浴や激しい運動を控えてください。翌日からは可能です。
・まれに耳だれが出たり、耳が痛くなる事があります。その際はすぐご来院下さい。
・チューブが挿入されている間は中耳炎などの状態は落ち着くと思いますが、少なくとも月に1回は経過を見せて下さい(チューブが抜けていないか等チェックが必要です)。