みみの困りごと

[真珠腫性中耳炎]

・主に鼓膜の上部が変形し、そこに上皮(いわゆる皮膚のあか)がどんどん蓄積して、白く真珠の塊のようなものが中耳に溜まってしまう病気です。真珠のようにみえるので真珠腫と言われます。幼いころに中耳炎を繰り返していたような耳の状態が良くない方に発生することが多いです。ガンではありませんが、周囲の骨などを破壊して大きくなっていきます。
・耳の痛み、耳漏(耳だれ)、耳鳴り・難聴などの症状が起こります。真珠腫が大きくなると、めまい・顔面神経麻痺・脳膿瘍などが生じる可能性があります。脳へ症状が及ぶと命の危険もあります。

治療内容

□耳漏がある場合、耳漏を取り除き、洗浄を行い、点耳薬も使用します。
□真珠腫を可能な限り、吸引器等で吸い取り除去を図ります。

以後注意して頂きたいこと

・CT写真等を撮影し、真珠腫が内部にどの程度まで大きくなっているかを調べる必要があります。小さな真珠腫であれば、耳の中から定期的に真珠腫を摘出しながら経過をみることができることもあります。しかし、ある程度の大きさであると、手術が必要となります。手術の方法は、ご紹介させて頂きますので、そちらの先生との話し合って頂く形になります。